yoshi99999’s diary

詩人のサイトです

残らぬ風景

同じ風景を眺め続けている、酷く退屈だけれどちっとも瞳に焼きつかない、夢と現実の区別さえつかなくなった訳じゃない、確かに餓えているよ、現実の端しっこにかじりついているだけなんだから、確かに望んでいるんだろう、本物の現実って奴を、それでも動く理由がないんだから、同じ風景を眺め続けているだけなんだ、退屈な心をもて余していると、自分の存在価値さえ疑いたくなるよ、誰かに放つ言葉の一つ一つが助けを求めている様に聞こえる、誰かを思う感情の一つ一つが哀れみに満ちているよう、夢さえ退屈に思えたのなら、空虚な日々さえ誰よりも愛せる、そんな気がするよ、退屈であるのなら求めちゃいけない、ろくなものを掴めやしないから、祈りさえも---だから同じ風景を眺め続けているんだ、飽きもせずに---

 

彼であった時

降り続く雨を眺めている、僕によく似た心を持つ人、傘も差さずに雨を避け歩いている、まるで雨と戯れる様に、一粒一粒が集まり、人によく似た形となる、いつまでも躍り続けている、二人の人、彼は僕によく似た心を持つ人、降り続く雨、人は形を変えんと望んでいる、暗がりの中祈りと共に崩れ落ちる、雨の様に彼は雨であったかの様に、降り続く雨、その一粒一粒が私であったかの様な、そんな夢を見ている、彼は僕によく似た心を持つ人。

ある名画

一瞬の過ち凍りついた時間、絵描きはそれぞれをリアルに表現する、球体に映らぬ物眼球に映らぬ物を、華麗なエゴイストの思想、誰より孤独を愛せる深き罪深き魂、絵は息づいている心を奪われんばかりに、全てをエゴで片づける事はできない、それが叶うのならば何よりも不幸だ、色づいた絵そこからはエゴの香りがする、心引かれるのは、表現できぬ表現がそこにあるから、想いが募るのは、その世界に溶け込まんとする心があるから、見えすぎたのかもしれない、球体から眼球からリアル過ぎる程に、パズルを完成させるが如く一つ一つの想いを紡ぎ絵という形にする、息づいている今でも息づいている、贅沢なる心は忘れる事を知らないだろう。

交わす言葉さえなく

騙していた訳じゃない、私はいつだって後悔ばかり、求める物があなたと違い過ぎる、だから私には痛み苦しみが必要何だ、二人が一緒にいる理由なんて何処にもない、あなたはついていないと嘆いているだろう、誰より束縛され明日さえ見えない、消せない傷を眺めている、こんな想いを背負っている私はある意味、誰より幸福を理解しているかもしれない、騙していた訳じゃない、あなたの事を少しは分かっているつもりだよ、あなたの信じる心私にむけて欲しい少しだけ、私は痛みを覚えるだろうけれど、それがあなたとの繋がり何だ、求めるもの二人近づきたいとは思わない、あなたと話すたび、私はいつだって後悔する事止められない、二人の絆を思うたび、痛み苦しみが必要だと私は強く思う。

タイミング

夢は誰にでもある、心の中をルーペで覗けば失神するほど、細胞の様に蠢いている、小さな細胞同士いつもつぶしあいをしている、それを[欲]と呼んでも良い、それを[狂気]と呼んでも良い、だから終わらない、今はまだ終わらない、少しずつ欲深い細胞が大きくなり、またつぶしあいを始める、繰り返されるいつまでも、細胞は果てしなく限りない、大きさを増した細胞は窮屈に互いを圧迫し合う、今あるのだからそれこそ生きづらい、つぶしあいは終わらない、細胞と細胞の間に人がいる、今にも押し潰されそう、今にも形は無くなりそう、人が姿が見えなくなった時、一つの細胞が生まれた、全てを統合できたのかもしれない、命有るものは言葉を止めない、[ほら夢が歩いている][沢山の夢が歩いているよ]私達は夢で出来ている、夢が造り上げた産物なのだ、命を得た瞬間忘れ物をする、きっとそれを思い出せずにいる、忘れ物それはもしかして、[私達が夢で出来ている]そういうものかもしれない、[ほら沢山の夢だね][今この瞬間も夢は生まれているんだ]

心深き者へ

あなたは知っていますか?自分の存在の大きさを、あなたは知っていますか?誰からも愛されている事を、知るべきなのです、少しでも良いから知るべきなのです、気づかずにいるのは罪なのですか、そういえば最近月を見ていません、流れ星は二回ほど見ました、あなたは月を見ましたか?その存在に気づいたのなら、どんな表情を

 

月は浮かべていましたか?私は最近月を知らずにいます。